久しぶりです修理の掲載。
身の回りじゃ覚えがないのですが、結構あるんですバイク屋さんからの依頼。
タンクの底が錆びて燃料が漏れてくるってのは結構あります。
危険物であるガソリンに火を入れたくないのか、それともただ単に溶接ができないのか
あの手この手でごまかしているタンクをよく見ます。
で、最後に回ってくるのがうちみたいな修理屋なのだが、これが結構困った状況が多いのだ。
こちらはしっかり元通りにしたいのに、パテやらロウ付けなんかで溶接が乗らないのよね。
従ってしっかりこれらの不純物をやっつけるのだが一苦労なのよこれらって。
話がそれたが今回はそんなタンクの錆じゃなく、ブリーザーパイプ(大気開放)の修正だ。
ブリーザーから漏れてくると塞ぎように困ってしまうよね。
大気開放パイプはおおよそタンクキャップ付近から、タンク底に抜いてある。
従って、パイプ途中に不具合が起こると、タンク下面からガソリンが漏れてくる。
この穴に栓でも詰めれば一時的には止まっても、タンク内圧が掛かったり負圧になって
キャブに燃料が供給されなくなったりする。
それじゃさほど難しくないので、修理方法を掲載しておこう。
まずタンクキャップ部の開放口。
これはおおよそロウ付けで処理されている。
パイプの厚みは1mmか1.5mmなので、覗き込んだ穴が4ミリであればパイプの外径は6ミリか7ミリって訳だ。
私はこの穴めがけて6ミリのドリルで穴をあける。
オットト!勿論、ガソリンを抜いてすぐに作業に入っちゃダメですよ。
一滴でもガソリンが残っていたらそれが気化して、ドリルに電源が入った時点でブラシから
火花が出て30%ほどの確率で爆発しますよ。
いやいや、夏場で真昼間に外でもしようものなら、97%くらいに跳ね上がりますよ。
ガソリンを抜いて全ての金具を外し、3日くらいは放置。
できればタンク内に水でも張ってからやれば更に危険度は下がります。
ドリルでもんだパイプ側は剥離されているのを確認しておこう。
でもう片方の穴もドリルでもんでも良いのだが、タンク内にブリーザーパイプが残ってしまうと
なんぎするので、私の場合パイプをアセチレンガスで焙っちゃいます。
先に言ったように、パイプはほとんどがロウ付けされているので、焙ってペンチで引き抜けば
ブリーザーパイプは意外と簡単に引き抜けちゃうのだ。
で上の写真が取りだしたもの。
見てください。シーム(継ぎ目)パイプの接合部がパックリ割れちゃってるでしょ。
そりゃ漏れるわ。
私の場合シームパイプを使わずに、シームレスパイプでパイプを制作します。
時によっては真鍮で造ったりもします。
同じ形状に曲げられたパイプは、同じように穴から挿入すればタンクの穴から出てくるはずです。
いやいや、出てきますから心配しないでください。
正確ならば。
で、顔を出したパイプをロウ付けすれば終了です。
作業時間40分ってところでしょうか。
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