ワシは思うんじゃが、挫折って言葉は中途半端な人間が作り出した産物じゃ。

ある時は、第三者の影響で、諦めざるを得ない事にも、直面するじゃろう。
思うようにならず、計画の変更も強いられることじゃろう。

時間は幾らかかってもいいんじゃ。持続する気持ちが切れたとしても、何ら問題ないんじゃよ。
最後まで成し遂げる気持ちが残っていれば、目に見えない何かが答えをくれるんじゃよ。

例え完成することが出来なくてもじゃ。

それに見合う答えを、自分自身が見出す。それは最後まで成し遂げようとした者だけに訪れる。
いいかげんな気持ちでは勝ち取る事なんかできやしないぞ。

途中で諦めるなぞ、以ての外じゃ。

OH!忘れとったな、ワシは皆から”珠算の先生”と呼ばれとる者じゃ。

今回はシートベースの製作じゃ。技術が飛びすぎて、何の参考にもならんように見える。
事実、参考にならんじゃろう。

がっ!自作の考え方に、幅はできるはずじゃ。
何事も、完成させようとする意思が有るのか無いのか。

それでは行ってみよう。

・・・・・・・。

・・・・・・・。

願いましては〜〜〜〜〜〜〜っ!

 

何時ものように型紙じゃ。

しかし服にも言えるが、この型紙と言うもの、基本中の基本じゃな。
シートは平面では使用しない。巻き込みぶんの遊びも、忘れずに。
ここで好きな形に、頭を膨らませてくれ。

では次へ。願いましては!

 

左の写真はタンクの後端。(えぐりの採寸)
タンク後端がシートにもぐり込むためだ。

写真右はフェンダーに被る採寸じゃ。

 

で、出来たものがこれじゃ。
左右対称なベースは、型紙のスケッチ半分だけ書けばいいんじゃ。

中心線から折り、裁断して開けば何の問題もないんじゃよ。

右の写真ではおかしな型紙が、くっついているわな。
ハーレーのシートはちょうど太ももの裏側くらいに、取り付けボルトが有るのじゃが、
今回はそれを排除する。

その為にこの部分を二重構造にするんじゃ。
おかしな型紙はその耳の部分じゃ。



中心から切れているのは山形に成型されるためじゃ。
左右に小さな切れ込みが三箇所づつ有るじゃろ、それも折り曲げの逃げを確保する為じゃ。

今回使用したベースは、アルミA5052で厚みは3ミリじゃ。
アルミでも3ミリとなればなかなか手強いぞ。

そうそう、このシートベースを製作する時点では、まだイングリッシュホイールは存在していない。
従って、すべて力技じゃ。

 

ワシはバイクは大嫌いじゃが!こんな光景はええのう〜(笑)
集中しとる!

これは尻の引っ掛かり部分を、手作業で曲げている図じゃな。
中心で、ベースが別れているので、力は半分で済む計算じゃ。

計算はまだまだ続くぞい!

御明算で願いましては〜!

 

未だ終わっとらんのか!手が遅いのう〜。そんな事だから3級から上へ行けないんじゃ〜。
しかしその手つきは何じゃ〜。

力を分散させる為に、廃材を部材に宛がって曲げておるんじゃな?

思い出すのう〜。珠算に伝票計算が入ってきた時期を〜。微笑ましいぞい!

て訳で、立ち上がり部分の完成じゃ。

 

さてお次は両サイドの巻き込み部分じゃ。

反則ではあるが、当てがねを使ってハンマリングした。
太目のパイプ等でも代用は利くぞい。

先ほど行った切込みが、ここで生きてくる。
こお言った切れ込みはパイカットと言う手法じゃ。

 

そしてシートを山形にし溶接する。この場合、尻の後ろ部分が割れてしまうが、
足りない部分は詰物し、溶接。

シート上部にはスポンジが張られるので、それほどシビアな曲線は要求されないんじゃ。

 

ここが御破算になるか否か?

今回はシートの取り付けに気を使っとるわ!
何でも、取り付けボルトが、外から見えないように工夫するらしい。

その為にフロントは差込式にする。
もともと、ここには差し込み出来るようなステーが標準で装備されている。(96エボ ソフィティル)
しかし、差込部分の調整や、ステーを溶接する為の空間を確保する為に、切り欠きを設ける。

これを行っておかないと、御破算!御破算!御破算!と、なる。

それでは次へ・・・・。御破算で願いましては!

 

高木彬光に言わせれば、「狼は生きよ ブタは死ね」じゃ。
ハッ・ハッ・ハッ〜ハ。何の関連もないのう〜。(笑)

左の写真は挿し込まれるステーじゃ。右の写真はそのステーを取り付ける土台じゃ。
本体が湾曲なので、土台を作ってやらないと、ステーを取り付けることが、できなんじゃよ。

 

そしてステーの合体じゃ。ここで仮溶接する。

そして右の写真は切り欠き部を、全て塞いだ図じゃ。

 

ステーはそれだけでは終わらない。
先ほどのステーはそれほど力は掛からないが、こっちは別じゃ。

何せ、加速時には10割、いやそれ以上の力が掛かる可能性がある。
従って、ステーの厚みをタップリ取り、設置面積も多く取るのが非常に大事じゃな。

 

谷間の寸法を取るのは面倒じゃなっ。
ワシは左右横断させた差し金から、採寸しとるぞ。

 

悪いのう〜。耳の取り付けじゃが〜、詳細がなくて申し分けないの〜。

左の写真は取り付け前じゃ。
右のが付いた後じゃが、溶接部分から下が二重構造になっているんじゃ。

 

この加工によって、フレーム幅に合わせてシートを張る事が可能になる。

そのままではベースが湾曲し、バッテリーに接触してしまうので、
内側に押さえのステーが必要になる。

押さえステーに当たりゴムを付けたのが、右の写真じゃ。

 

まるで、蚊取り線香に蚊が止まってるようじゃな〜。

ん、言っている意味が分かんない?無意味なんじゃよ!君らの努力は。

えっ!「造るとは、意に反することが半ば分かっても、造り終えることなり。」
「造るとは、半ば諦める作業から、次を得ようとする努力なり」

んんっ、ワシは分かっとるんじゃ〜。
君らが打ったシートを留める150本のボルト。3日間これだけに使った時間。
一個づつ穴を開けバリを取る。タップを立ててボルトを差し込む。

シート屋さんに持ち込んだとき「このボルトで留める気ですか?」
「形もそうだけど、正気の沙汰ではないですね」
「巻き込んで、ボンドで留めましょう」

残酷じゃのう〜。しかし!笑っちゃうのう〜。
失礼!君らの努力に乾杯じゃ〜。君らのもの造りに乾杯じゃ〜。
ワシわ、このぐっと熱いものを感じれるから、ここに来るんじゃ〜。

しかし・・・・・・・・笑っちゃうのう〜(笑笑笑笑)

 

シートと言うより・・・・何かが、くっついているようじゃな。
てか、くっついているのか?

そんな分けないな。



取り付けボルトはこの一本だけ。

場所はリアタイヤの丁度上に位置する。

 

この作業を珠算で言うと。
願いましては〜。

ペーパーなり
アルミなり、
曲りなり
曲りなり
ステー取りなり
二重加工なり
引いてはボルトなり
足すことは表皮では。

シート!

心配せんでも良い。君らの行った事は”御明算”じゃなく、”御名算”じゃ。

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