誰もが終わったって感じてないか?

普段集まらない人間が、一箇所に集り同じ指向に胸を打つ。

こんな事がそう何回も訪れるものじゃない。なんて思ってないか?

運命はある人物によって、大きく舵を変えることがある。

第二章の始まり。

ハワイの人達に、サイドマシンを乗って貰いたい。

ハワイもそれを望んでいる。

彼らは、私にコンタクトをとってきた。

それは一枚の写真がきっかけだった。

第二章は静かにやってきた。

 

3月8日から15日まで、デイトナ バイクウィークへの旅を、以前から組んでいた。
大きな顔してサイドマシン プロジェクトのメンバーには話せないのだ。

だって、サイドマシンの仕事は残しての渡米だからだ。

しかし、何て楽しい国なんだ。
これでアメリカは3回目だが、俺には南が合ってる。
初めてこんなところに住んでみたいと思ったよ。

まっ、バイクウィークのお話は来月にでも回して、
帰国してからのお話とゆこう。

 

渡米前にカウルの捨て色まではふっかけたが、実は色はこの部分だけ。
タンク&シートに至っては、色どころか板金仕事が残っている状態。
(きっとプロジェクトメンバーは、そんな状態でUSA行ったのか!なんて思うのだろうな〜)

リムは到着したものの穴さえ開いてなく、スポークの目処はたっていない。
(もう終わっているのだが、何だか書くのが怖くなってきた)

残り2週間。俺やれるのか?ほんとに出来るのか?大丈夫なんだろうね?

とか言いながら、きっちり時差の餌食になっていることを、彼は未だ知らない。

 

何せ眠い。

何故なんだ?

病気か?

いや、深夜になると目が冴える。

それってやっぱ病気?

取り合えず仕事をかためずに、分けて消化しよう。

なぜ?

いや、同じ事やっていると飽きちゃうから。

いやいや、仕事はかためたほうが効率が良くない?

いや、それ飽きちゃうから。

飽きるを理由に不効率を取るのはどうかと・・・・。

いいの!

パテの手を休めてリムに穴を開ける。

サーフェーサーを吹いてはタイヤを組みに。

硬いタイヤですよねギャハハハハ!ギャ(間に合うんだろうか?)ハハハハハ。

(心から、あと一週間あればと思う。しかし、口が裂けてもそれは言えない。)
(だってアメリカ行ってるんだもの一週間。アメリカ!アメリカ・・・・・良かったよな〜。)



で、何とか形になった。
良かった良かった。
4月1日より前に、撮った画像がこれ。

そして、この写真が後日に世界を駆け巡る事になる。
現在ハワイとオランダから発信されている。いまこうしている間も。

ホノルル在住の仲間が、以前からこのホームページを見ていて
ここまで出来ると思ってなかったようだ。

また、先月と先々月はサイドマシンの全貌が分からなかったために、
彼のブログへの掲載は控えていたそうだが、この画像で一気に関心を高め
ハワイにてこの画像を公開したそうだ。

 

時差も抜けず、デロデロの状態でいざ東京の小河内ダムへ。

同時刻、宴は始まっていた小河内ダム前夜祭。・・・・・そうなの・・・・そうなんだ。
私まだトラック運転中なんですけど。

 

宴は盛り上がり酒が振舞われる。
神谷さん(マサルくんです)を含め当時の話題で、みんな異常なテンション。

宴はピークを過ぎ、体内に入れたアルコールが消えかかる頃に、古い付き合いがりちゃんとSW9638登場。
んんっ〜。ちょっとテンション低くネ。

カチカチに焼き固まった焼きそばを食べながら(私カチカチの焼きそば好きだから〜)みんなの話に
耳を傾ける。みんな楽しそうだ。

ここ1〜2ヶ月は人の笑顔だけを見ているような気がする。
皆がこのバイクを見ると、子供のような笑顔を浮かべるんだもの。

で、おもむろに”じゃトラックに積んであるサイドマシンを見に行きましょうか〜!”

 

この酔っ払いを見てやってくれ。
おれはこんな酔っ払いのためにバイクを造ったのか?!

でも楽しそうだ〜。どれほどの人間が、これほどの人間を楽しくさせられる?
私も幸せな気分で一杯だ。

どこの協賛も付けることなく、個人の開催と言うことで、私も今まで聞いた事もない。

 

みんなここで飲みたいと言い出した。回りは住宅街だよ。
二回目の宴は、心拍数と体温を上昇させるに足るものだったのだ。

 

私は小河内ダムは初めてだ。
なのにこの風景は見覚えある。その感覚が不思議。

見覚えのある場所に生まれて初めて居る事実に、傍らにサイドマシンが有る事実。
ここでの開催は先ず叶わないと言われ続けたなか、好意で集まった三千人以上の署名。

きっと偶然でここに立っているのではない。
それは多くの後押しが、私をここに立たせているのだ。

こんかいご協力ご理解いただいた”東京都水道局小河内ダム貯水池管理事務所”のみなさん
それにご署名いただいた皆さんには、何と言ってよいのやら。

ほんとうにありがとうございました。みんな子供のように喜んでいます。

 

開催時刻は10時〜15時と、それほどのんびりやってられない。
サイドマシン スタッフは30人は居るだろうか。

みんなの笑顔はテキパキ動き回る事に、幸せを感じる。
それはこちらにもひしひし伝わってくる。

作業や用事に勤しんでいるのに、とても楽しそうだ。

 

で、そのときはきた。
開会式の挨拶で、俺が選ばれたのである。

放送事故みたいな俺が、人前に立ってもいいのか?
みんなが言うのだから、いいのだろう。

ダム側へのお礼と来てくださった皆さんへのお礼。
忘れるところだったが最後に「サイドマシンは気にせず跨って好きなだけ写真をとってください
壊す事なんか心配せずに、気兼ねなくどうぞ!壊れたら、私が直ちゃいますから!」

この言葉で歓声が上がる上がる。

これはカスタム ショーからの私のスタンスである。
バイクを見るだけなんて信じられない。

乗り物なんだから乗らなくっちゃ。

じっさい何箇所か壊れていたが、そんなのどうでもいいよ。
これほど喜んでくれんだから、かけがえがない。

バンバン乗り倒してくれ!

 

以前TV放送で繋がったS氏。愛車のポインターで駆けつけてくれました。
もう少し時間が有ればゆっくりできたのに、申し訳ないです。

私は挨拶が終わるや否や、三社の取材を受けて拘束されたが、
会場ではサイドマシンの乗車撮影にディスカッション。

 

伴さんとは何回かお会いしましたが、まさかプライベートで駆けつけてくれるとは感無量です。

流石に伴さんがサイドマシンに跨った姿は、見ているこちらがぐっときました。
造ってきた思い出がこみ上げてきて。

それはガレージから始まり、モーターオイルの臭いと、金属に囲まれた部屋。

冷えた金属は室温を下げ、冷めた缶コーヒーを流し込む。

ある時は滴る汗がアルミ板を汚した。

で、思う。”やっている限り、いつか終わる。
やってさえいれば、嫌でもその日はやってくる。



”もうちょっとで”とか”認めてもらえなくて”なんて言い訳は、誰も聞きたくない。
そう、これらは面白い話に水を差す。聞いてて面白くない。

嘘を付いたことなどない?とは言わない。

嫌いな肉料理を断るときに、俺は嘘を付く。
予定していた日時を忘れたり、気の合わない人間との話を切り上げたいとき、
俺は、嘘を付いたりごまかしたり。

だけど、これは譲れない。
バイクに関して嘘を付きたくない。
俺が信用しているものを、自ら侮辱する事になる。

皆が信用しているものを、侮辱するわけにはいかないのだ。

物語にはリアリティーが必要だ。引き込まれる物語に、”もうちょっとで”
とか”認めてもらえなくて”なんて結末はない。

で俺はせっせとバイクを造る。

きっとその笑顔を見るために。



消えかけた火は一枚の写真から、また瞬きだした。
これからどうなるのか予想もつかない。

おまけに俺は、皆に後押しされて立っているだけに過ぎないのだから。
きっとこれも偶然じゃなく必然だってことだ。

2012/04/13現在、仲間は47人。応援メール108通。

(戻る) (ホームへ)

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送