先月は申し訳ありませんでした。
会社の雑用に追われ、掲載が滞ってしまいました。

その間に何もしなかった訳ではないのですが?いえいえ言い訳ではありませんよ。
じゃ、見てもらいましょう。ヘッドライト スクリーンの製作です。

 

スクリーンの前に、ヨーロッパから届いた商品を紹介しておきましょう。
サイドマシーン独特のブロックパターン。

ダンロップのサイドカーレーシング。
二昔前の旧車に使われていたようなタイヤでしょ。



ルーカスのテールも到着です。

 

じゃ、本題に入りましょう。

色々と奔走していましたフロントスクリーン。これが調べれば調べるほど深みにはまります。
3ミリのアクリル板がどれほど手強いのか、思い知った訳でして。

全体に300度以上の熱をかけるのですが、それ相当の釜が必要になるわけです。
業者に頼めば40〜50万円

いやいや、私も知っていましたよ2D曲げと3D曲げとは世界が違ってことは。
途方にくれてた我々に、協力できるのではないかとお誘いがあった。

型をこちらで手配する。成形後の処理はこちらで行う。
それを約束で協力してくれるとのことだ。

願ってもないこのチャンスに、体が身震いした。

で、型になる素材を吟味してゆくうちに「ケミカルウッド」と言う素材に行き着く。

ケミカルウッド?そう、モデリング用に開発されたその筋のメディアって訳だ。
新車のモデリングなんかにも使われているので、ご存知の方もおられるだろう。

で到着したのが上の画像。締めて31、500円なり。

 

エポキシ系の接着剤で100ミリの厚みを3枚。
両サイドはフライス盤で切削後に立ての寸法を取る。

これは「ガバリ」って言う技法で、昔から行われていた手法だ。
上左の画像右側にダンボールを切ったような型紙があるでしょう。

縦の型紙一枚に対して、横方向に5枚。4センチピッチほどでモデルから採寸する

この型紙を採寸したモデルから素材に転写すれば、同じものが造れる
って訳だがこれが気の遠くなるような精度が求められる。

 

外観が整えばスクリーンの段落ち作業へと入る。
これはスクリーン〜アルミステー〜ボデーと一連の部材を均一に仕上げるもの。

スクリーンの上にアルミを置いて固定枠を造ると、段になってしまうでしょ?

例えばスクリーンの厚みが3ミリとする。それを固定するアルミステーの厚みが2ミリだとしたら
平たい部分に固定アルミステーを置くと2ミリ浮きあがってしまう。

そこで固定アルミステーぶんの厚みを、スクリーンで落とし込んでフラットにするのだ。
でもって、それが乗る本体は5ミリほど落とし込まなくてはいけないのだが。

これでスクリーン〜アルミステー〜本体までの表面が均一になる計算だ。

 

とは言っても、神経を使う作業が続く。
なんてったってこのメディアは切削性が非常に良好。
爪の傷だって拾っちゃうから、マスキングは必至。

メインになるスクリーンにマスキングし、正面を守りつつ外周を削る。
次に外周に深い傷が入らないように正面淵を削る。

外周の平行性や正面スクリーンの淵だし。
ギャハハハハッハ!もうこんなことしたくねえ!って気分だね。

 

そして淵の加工へと作業は移る。
高熱の中から真空でアクリルを引っ張ったとしても、段部分はシャープには反映されない。
また、直角を残すって事は、引き抜きに掛かった力をモロに受け角が欠ける可能性もある。

そこで上右の画像から分かるように、この立ち上がりにテーパーを付ける。
マジックの赤い線が残っているが、この線の内側が適正な寸法。
この線が消えるまで斜めに処理すれば、適正値が求められるってことだ。

 




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