「サイドマシンを造りたい」そう思って15ヶ月。
DVDを全てチェックし、あの頃を回想したその人物に、とうとう出会う機会が恵まれた。

これは、参加してくださった皆さんのおかげです。
お世辞じゃありません。伴さんと食事している際に痛感いたした事実なのです。

私一人でどれほどの事ができたでしょう。
約束いたします。サイドマシン完成に向け、邁進いたしますことを。

 

とか言いながら、今月はフロント回りの割り出しだ。
「カウルはどうなったのか?」いやいや、この割り出しが終わらない事には先に進まないのだ。

本体入手が困難ななか、フロント周りの位置を決めたいと作業進行です。

まず、基準を得るためにシート下前後に走っているフレーム上面に基準を取った。
左写真の左水色の線である。これに対してフレームを水平に保つ。

サイドマシンの寸法は、全長2180ミリ 全高810ミリ 全幅1480ミリで、フレーム上の水平線を
守りつつ車体全高を820ミリに保つ。10ミリ高くしてあるのは車重で下がる分を見越している。

原寸を採寸したのだが、SS250のキャスター角は23度。トレールは98ミリ(黄色A)あった。
しかし、サイドマシンに採用されているアールズフォークでは、前輪タイヤが前方へ押し出される構造になる。

98ミリのトレールが確保されても、タイヤセンターが150ミリも前へ移行すれば、トレールは−52ミリまでなる。
これでは乗れた物ではない。

そこでネックチューブをカットし、キャスター角度を前方へずらせてゆく。
これはフォークを前方へ寝かせてゆく事になるが、車高を低くしたい車輌にとっては最適な手法となる。

フォークを9度ほど寝かせキャスターを32度に設定すると、前輪タイヤは145ミリ前へ押し出される。
その時点でトレールはおおよそ48ミリ(赤線B)になる。
個人的にはこの辺が手を打つべきアライメントではないだろうか。

しかしサイドカーと言う乗り物の味付けを考えると、トレールは40ミリに
届かずとも良い結果が得られるかも知れない。

BMWのように、前輪アクスルシャフトの位置を変えられる構造も、考慮に入れるべきか。

 

改めて床に各寸法を割り出してみた。
ネックの上下位置を変えずに9度フォークを寝かせると、タイヤが地面から57ミリ浮き上がる事が分かった。
それは、820ミリに設定してある現状から、57ミリ低くなってしまうわけだ。

820ミリに設定してある現状から、57ミリタイヤ位置を下げるかネック位置をそれだけ下げるか
或いはどちらもいって調整する事になる。

 

と言うことで、フロント周りの制作に入ってみる。
入手したリアショック。固定用のブッシュが組まれていないのでブッシュ制作。

サイドマシンのフロント アールズフォークは、リアサスが使用されている。

ショックはとりあえず仮止め状態です。

 

そしてアールズフォーク特有の、チューブ下部を後方へ逃がす加工です。
BMWなどは、チューブを後方へ曲げてあり、先端にリンク機構を設けてありますが、
サイドマシンはチューブをカットし、後方へ逃げる部材は別に造ると言う実に手間のかかる加工が施されてあります。

しかしサイドマシンを構成している部品であり、この部材は車影にも影響を与える大切な部品です。

 

設計図が無いので憶測でしか制作できないのだが、フロント加重や剛性を加味しながら
の制作になります。

部材の厚みや鋼種も大切ですが、その中でもプレートに設けられている
ドリルドに注目しました。

この穴に軽量の要素は拭えませんが、ただ穴を開ければよいという物ではありません。
ましてフロント構成部品ですから、小さな振動やブレーキングへの応力も掛かる所です。
今までも穴周辺から外周へ広がってゆくクラックを、何度も目にした事があります。

ここはクラックの入りにくい、或いは美観的にも優れているバーリング加工を施します。

因みに、バーリング加工はフロントに止まらず、各補強プレートにも施される予定です。

バーリング加工用のダイを旋盤で制作。

 

先端突起を穴に挿入。これが位置決めになり、裏から受け側を添える。

ここからプレスを打つと、表面は裏側へ押し出されてゆく。

 

加工前と加工後。
こうする事によって、プレートへのクラックが減少する。

また、美観から見てもその仕上がりは明らかだ。



左右対に造られたプレートを溶接。

今回はここまでですが、途中で止まっている作業が沢山あるので
進み出したら結構早いかもしれませんね。

2010/07/01現在、仲間は33人。応援メール68通。

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