ここで断っておきますが私、板金に関してはズブの素人です。

私は板金屋でもないし工具もそれほど持ち合わせていません。

ほとんどが我流でこの作業が正解なのかどかも解りません。

 

しかしこんなバイクに乗りたい!ただひたすらこの気持ちが強かっただけです。

ここに出てくる工具も自分で造ったものが頻繁にでてきます。

 

私はこう考えます。

 

高圧タンクの溶接職人が居たとしましょう。もし彼が一度も欠陥商品を出さなかったからといって溶接が「出来る人」とは言えないと思うのです。

 

逆に言うと「出来ない」からといって諦める必要も無いのです。

何があっても形にしたい!強い意志があれば何かが得られます。

他人の言葉ほど軽率で失礼な物は他には無いのですから。

 

自分でも何を言っているのか解らなくなってきたので、前の続き「フェンダー2」です。

 

 

  

 

フェンダー側面のおおよその形を切り出しました。

 

おおよそと言ってもホイルセンター軸と外周はきっちり出します。

物造りの基本!基準を把握するためです。

 

そしてもう一つの基本!材料は少々大きめに切っておく。

コーナーにR曲げを入れるので比較的簡単に形になる「カッティング手法」を選択!(勝手に名前を

付けています)

Rに合わせて三角の切込みを均等に入れます。

今回は50ミリピッチで底辺15ミリの三角、パイは390ミリです。

 

  

 

おっと!ここで投げ出すな!「もう出来ているじゃん?」。いえいえこの先に

細かな説明が出てきますのでそれでも理解できなければこのページ閉じてください。

 

しかし板金って熱が入ってくると鉄板が硬くなって、叩いた時の音が高音に響くんですよね〜。

フェンダーの上に消音ヘッドフォンがあるでしょう!これしないと耳がツ〜〜〜ンです。

しっかし左のものと右の写真では全然形が違いますよね。エヘッ!

 

それでは細部へ!

 

 

  

 

さー出ました。ワンオフ工具!

フェンダーを造る気になってもこの工具を造る気にはならんのが普通です。

 

しか〜し私も何回も試行錯誤を繰り返しここにいたりました。

 

フェンダーに合わせたパイプに底を貼り付け外周にバンドを溶接。

パイプとバンドの間にフェンダーを挿入しロックします。

 

こうしておけば短い足でフェンダーを挟まなくても楽ーに作業できます。

 

  

 

左の写真はロックし板金の洗礼を待っているフェンダー君です。

 

そして右がカッティングされたフェンダー。

 

  

 

カッティングされた部分を拡大しました。

 

フェンダーを固定しただけではカッテティングの根元部分に隙間があり溶接できません。

そこで浮き上がったこの部位を叩くと右のようにぴっちり収まります。

 

しかしこれも正確なカッティングの賜物です。

 

手を抜かず加工してあれば最終的に自分自身を助ける事になるのです。

 

  

 

隙間が無くなればTigで仮付けするのですが、フル溶接は全ての仮付けが済んでからです。

 

そうすることによって鉄板の歪は全体に及び後に均し作業する際順に歪が抜けます。

 

  

 

角の折り作業が終了すればコーナー切り込み部を全て溶接します。(電流は25アンペ位ですか)

 

そして角ばった角をR仕上げのためガスで潰してゆきます。

 

左の矢印部を潰します。ガス吹管50#でパチンコ玉くらいに鉄板を熱します。(お灸をすえると言うそうです)

そして「鉄は赤いうちに打て」。

 

コツとしては(コツって文章で伝わるのかよ!)赤く熱せられた中心部を目的ラインまで叩きます。(1〜2発で終了します)

 

中心部が凹むのでその回りを中心に合わせて表面を均します。

 

これを繰り返し表面の凹凸を取りながらコーナーにRを付けてゆきます。

 

 

  

 

赤い矢印を見てください。お灸をすえて中心部を叩き周辺は均ししなかった図です。

黄色い矢印はコーナーを潰した物です。

微妙な歪が周辺に現れている事にお気づきでしょう。

 

右の写真は側面から見たものです。奥の耳が跳ね上がっているでしょう。

コナーを潰すと耳は起きてきます。

 

 

  

 

溶接部の角が叩き終わったらその中間を叩きます。

 

ひたすら叩きます叩いて叩いて叩きまくって整形!

 

右の写真では均し作業中ですがコーナーばかりに気を取られず、黄色い矢印側面にも歪が

出ているようであれば均してゆきます。

 

 

  

 

左の黄色い○の左側はハンマー後、右側の丸は潰れです。

どちらも修正が必要です。

熱を入れなくとも修正できそうな範囲ですが勿論お灸をすえても一向に構いません。

 

左右とも黄色い矢印はコーナーを潰した事によって膨れてしまった側面の様子です。

あえてそのままにしましたがこの歪を出さない為にはお灸をすえた段階で、

均しておかないといけません。

 

 

  

 

左の写真は全てのコーナーを潰した図です。

 

右の写真は下面の絞り作業に入る段階です。

 

それぞれの板金作業は少しずつアップしてゆきますので、それ時々参考にしてやってください。

 

今回はガスを使用した絞り作業でしたが次回はイングリッシュホイールを使用した

作業をやります。

 

  

 

そして左右を合わせ溶接!この際のポイントとして取り付け寸法をあらかじめ出しときましょう。

それでないと歪で痛い目に合うぞ!

 

溶接後カットに入りますが直接切り取り線が描きにくい場合写真のようにペイント用の

マスキングテープを使うのが便利です。

 

 

 

左右溶接後コーナー耳に巻き込み工程を入れた図です。

巻き込むと工作物の強度は信じられなくなるくらい上がります。

 

これで完成?いえいえこれから仕上げ均しが待っています。

おおっ、気が遠くなります。

 

次回3ページ目を待て!

 

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